冠婚葬祭に出席する際の服装としておぼえておきたい「ブラックフォーマル」。ブラックフォーマルと聞くと、喪服をイメージする方が多いかもしれませんが、正しくは礼服のことを指します。つまり喪服はブラックフォーマルの一種と言えるのです。
ブラックフォーマルは男性と女性では服装のルールが少し異なります。今回は男性と女性、それぞれのブラックフォーマルの正しい着こなし方について解説していきます。
女性用のブラックフォーマルは慶事と弔事でデザインが変化する
女性のブラックフォーマルは結婚式などの慶事用に使う場合と、葬式などの弔事用に使う場合でデザインが異なることがあるので注意が必要です。
慶事用のブラックフォーマルでは光沢のある素材を使うなど華やかさを演出していることが多く、弔事用のブラックフォーマルでは光沢のない素材を使うなど華美にならないよう配慮されている傾向があります。
慶事と弔事の両方で着回しが可能なブラックフォーマルもあり、色違いの2種類のジャケットと黒のワンピースがセットになっていて、ジャケットを変えるだけで印象を変えることができます。様々なシーンで着回しできるブラックフォーマルがほしい人は、このような慶弔両用タイプの服を探してみるのがおすすめです。
慶弔両用のブラックフォーマルは弔事に対応可能なデザインで作られているため、結婚式などの慶事に着る際は暗い印象にならないよう、小物やアクセサリーで華やかにアレンジすると良いでしょう。
ブラックフォーマルに合わせるバッグはどんなものが良い?
近年は慶弔両用のバッグの人気が高まっています。慶弔両用のバッグを選ぶ際もいくつか注意すべきポイントがあります。
まず、バッグのカラーは弔事にも対応できるように黒を選びましょう。素材は布製かツヤのない牛革製を選び、光沢のある素材や外側に金や銀の金具が付いているような華美なバッグは避けましょう。
慶弔両用のバッグの中には、金具の取り外しができるものもあります。このようなタイプのバッグは手軽に印象を変えることができるので便利です。
フォーマルバッグはコンパクトなサイズのものが主流なので、多くの持ち物を入れることはできません。持ち物が入りきらない場合に備えてサブバッグも用意しておくと良いでしょう。慶弔両方に使えるサブバッグは黒のシンプルなデザインのものです。
ブラックフォーマルを装う時は靴選びも重要
靴までしっかりと冠婚葬祭を意識して選ぶことで、初めてコーディネートが完成します。場違いな靴を履いていかないように注意しましょう。
お葬式に参列する際の靴は黒のシンプルなデザインのパンプスで、素材は布製が理想的です。ヒールの高さは3~5cmが適切。高すぎるヒールやフラットパンプスはフォーマルな場にふさわしくありません。さらに、歩くときにヒールの音が響いて悪目立ちするのは避けたいので、ヒールの音が響きにくい靴を選びましょう。消音ヒールの靴を選択するという方法もあります。
ストッキングの色は結婚式に参列する場合はナチュラルなベージュカラー、お葬式に参列する場合は無地の黒色が適しています。ストッキングの厚さは30~60デニールくらいのものを選びましょう。それ以上の厚さのタイツではカジュアルすぎる印象を与えてしまいます。
男性用ブラックフォーマルの注意点
男性用ブラックフォーマルはブラック地のスーツなので、冠婚葬祭でも「黒系のビジネススーツを使いまわしてもいいのかな?」と考える人もいるかもしれません。
しかし、通常のスーツとブラックフォーマルは別物であり、冠婚葬祭の際に通常のスーツを着用すると失礼な印象を与えてしまいます。
通常のスーツとブラックフォーマルの違いは色味です。ブラックフォーマルの生地は漆黒で、ビジネス用のブラックスーツよりも黒の度合いが強くなっています。両者を並べてみると、同じ黒でも見た感じが異なることに誰もが気づくはずです。
以上の理由から、冠婚葬祭に出席する際には、専用の生地を使った漆黒・無地のブラックフォーマルを着用すべきです。ボタンに関してはシングル・ダブルどちらを選んでも大丈夫です。
男性用のブラックフォーマルは慶弔どちらでも着ることができます。結婚式に参加する際には白やシルバーのネクタイ、お葬式に参加する際には黒のネクタイを着用するのがマナーです。
卒業式にもブラックフォーマルを着て大丈夫?
最近は、卒業式にもブラックフォーマルを着用する方が増えています。厳かな場である卒業式では、黒やグレーなどの落ち着いた色の服を着て参加する保護者が多いため、ブラックフォーマルは場に適した服装と言えるでしょう。
女性が卒業式にブラックフォーマルを装う場合は、喪服に見えないようにコサージュやネックレスなどを取り入れて華やかさを出すのがおすすめです。
男性が卒業式にブラックフォーマルを装う場合のネクタイの色はシルバー、グレー、ブルーなどが良いとされています。
ブラックフォーマルを購入するのにおすすめの時期は?
葬儀の際、高校生までなら学生服を着用して参列することができますが、大学からは制服がなくなります。そのため、大学に入ったら、いつ冠婚葬祭に参列することになっても大丈夫なように、あらかじめブラックフォーマルを用意しておくと安心です。訃報は突然届くもの。いざという時に慌てずに済むように対策しておきましょう。
まとめ
ブラックフォーマルを着用する際の注意点についてご紹介しました。冠婚葬祭は人生の一大イベント。そのような大切な場で失礼な印象を与えてしまうことは避けたいですよね。今回の記事を参考にして、フォーマルな場面にふさわしい服装を選んでいただければ幸いです。
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