冠婚葬祭

神式の通夜は仏式とやり方が異なる?玉串奉奠(たまぐしほうてん)とはいったい何?

神式の通夜は仏式とやり方が異なる?玉串奉奠(たまぐしほうてん)とはいったい何?

日本における葬儀の多くは仏式であるケースが多いと思います。
しかし葬式には、仏式のみならず、その他の宗教のスタイルもあります。
例えば神式の葬儀「神葬祭」では、玉串奉奠(たまぐしほうてん)という儀式が行われますが、あまりご存じない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、神葬祭の玉串奉奠について詳しく解説していきます。

玉串奉奠とは

玉串奉奠とは?

玉串奉奠は、葬儀のみならず結婚式・お宮参り・七五三や地鎮祭など、神道の儀式で行われる、玉串をささげる儀礼のことです。

神式の通夜や葬儀の際に行われる玉串奉奠とは、参拝者が玉串を祭壇に捧げ、故人の冥福を祈る儀式です。
仏式の葬儀でいうところの焼香に相当するといわれています。
基本立礼で行われ、玉串に自分の心を託して神にささげるという意味があります。

そもそも玉串とは?

そもそも玉串とは?
玉串奉奠で使われる「玉串」は、神道の行事において神職や参拝者などがささげるもので、紙垂(しで)や木綿を付けた榊の枝になります。
神様と人間を結びつける橋渡しをするものと言われ、時に参拝者の心を託したり、捧げたりするときに使います。

この玉串の歴史は古く、「古事記」の中の天岩戸伝承の中にすでに登場しており、岩戸の前に榊の枝に白い紙を下げてささげたと記されています。
ちなみにこの白紙は、雷光や稲妻をイメージしているといわれており、邪悪を追い払うことによって五穀豊穣を祈るという意味がありました。

神道の行事においてはその場に捧げるケースもありますし、そのまま持ち帰ることもあり、持ち帰った玉串が参拝をした証しになります。
自宅に持ち帰った場合は、千度祓い・万度祓いを行うケースもみられるようです。

玉串奉奠には順番がある

葬儀の場合玉串奉奠は、斎主がはじめに行います。
続いて喪主、そして親族、さらに参列者の方々が行う流れになるでしょう。
ちなみに、玉串奉奠を行う際は、雅楽が流れることも少なくありません。
結婚式や地鎮祭は平調ですが、葬儀の際には盤渉調(ばんしきちょう)といって物悲しい響きのある曲調のものが流されるケースが一般的です。

玉串奉奠のやり方

まずは玉串を受け取ること

神道の葬儀で玉串奉奠を行う場合の流れについて紹介しましょう。

まず自分の順番が来たら祭壇へ進み、遺族の方に向かって会釈をします。
ここまでは仏式における焼香と同じような流れです。
続いて神官の前に進み出て、一礼をしましょう。
すると神官が玉串を手渡してくれるので、両手で受け取ります。

その際に注意すべきことは、左手は枝先をしたから添えるような感じで持ち、右手は根元を上から包み込むように持つことです。

祭壇の上に玉串を置く

玉串を受け取ったら、玉串を胸の高さに持って姿勢を正します。
そのまま祭壇の前に進み、一礼しましょう。
そして、持っている玉串の根元を手前にして、縦にします。
根元を左手に持ち替え、根元が祭壇に向くように右回りに半回転させましょう。
半回転させたらそのままの状態で、玉串案の上に乗せます。
地域によっては若干異なるものを使う場合や、玉串に榊の枝を使用しないケースもありますので、覚えておくとよいでしょう。

柏手(かしわで)を行って冥福を祈る

玉串を玉串案に置いたら、正面を向いたままの状態で2~3歩程度後ろに下がりましょう。
そして柏手(かしわで)をして故人の冥福を祈ります。
その場で二礼し、2回柏手を打ちますが、この時の柏手は「忍手」といって、実際に音を立ててはいけません。
あくまでも柏手のポーズをするだけであることを覚えておきましょう。
そして最後に再び一礼し、祭壇から退きます。これら一連の工程が終わったところで神官や遺族にもう一度会釈をし、自分の席に戻りましょう。

ちなみに、仏式の葬儀で使用する数珠はあくまでも仏教の教えに基づいて使用する道具です。
神道の行事では使用しませんのでご注意ください。

玉串奉奠は葬儀のほかにも結婚式や安産祈願、お宮参り、七五三などの祝詞を奏上するときにも行われる儀式です。
神事に参列する際の基本的な作法やマナーを覚えておくとよいでしょう。