大晦日 PR

1年を締めくくる大晦日の過ごし方

1年を締めくくる大晦日の過ごし方

大晦日は、1年に1度のみ訪れるその年の最後の日です。
新年を迎える直前のため、翌年への抱負や希望に胸を膨らませているのではないでしょうか。
大晦日のカウントダウンもまた特別な瞬間です。

満足感のある過ごし方をして、清々しい元旦を迎えてみてはいかがでしょうか。

大晦日の歴史

大晦日の成り立ち

日本の暦には新暦と旧暦が存在します。

旧暦は月の満ち欠けが関係していて、1月は睦月など和風月名による月の表記となります。
生活の目安として節目には二十四節気が存在し、春分や秋分、冬至といった有名なものから、白露・霜降・小雪など一般的にはあまり使わない言葉までさまざまです。

大晦日も二十四節気に由来していて、月の満ち欠けから名づけられた言葉です。
とはいえ、もともと大晦日という言葉自体は存在しませんでした。

晦日という言葉が語源となっており、この晦日とは、月の30日を表す言葉です。
これはおよそ30日に月が隠れるサイクルであるため、「月が隠れる」という意味合いを持つ「晦(つきこもり)」の字がもちいられています。
また晦日は別名「つごもり」とも呼びます。

ただし、必ず毎月30日が月の隠れるタイミングにあたるかといえば、そうではありません。
うるう年など、ずれるケースも存在します。また、旧暦では31日は存在せず30日が月末なのですが、新暦には31日まである月も登場します。

こうした理由から、新暦になると晦日は「30日」や「月が隠れるタイミング」ではなく、「月の最終日」という解釈へと変化したのです。

そんな中、12月31日は毎月の晦日の中でも特別な日であるといえます。
月の最後であり、1年の最終日、その年の締めくくりでもあるためです。

そんな特別な日には、月末を意味する「晦日」に「大」をつけた大晦日というわけなのです。

言葉の意味を深く知ると、一層、年の最後の日が特別な日に思えてくるのではないでしょうか。
ぜひ、過ごし方にもこだわって、悔いを残さない1日にしてみてください。

大晦日はどんな日?

今でこそ、年末はクリスマスやカウントダウンなどイベントで盛り上がりますが、昔は年末には翌年に向け、歳神様を迎え入れるための準備をする期間でした。
歳神様は、1年に1度、お正月になると山から降りてきて新しい1年の幸福や豊作の運を授けてくれるありがたい神様です。

12月13日の事始めの日から大晦日までの間にしっかりお家にお迎えする準備をして、神様にとって居心地がよいお部屋にしておく、それが本来の年末時期の重要な行事となっています。
大晦日は、まさにその締めくくりの日でもあるため、準備のし忘れがないか最終的に確かめておくことが欠かせません。

代表的な準備には、大掃除が挙げられます。
普段掃除しないような箇所もしっかりときれいにして、1年の汚れを取り去り歳神様に気持ちよく訪れてもらう、そんな意味を込めておこないます。
ですが、29日と31日に大掃除をするのはNGです。

29日には「苦」に繋がる「九」の数字が入っており、縁起が悪いと考えられています。
31日は一年で最後の日です。
そのため、この日は、静かにお正月の神様を迎えられるよう、大掃除は避けるべきとされています。

大晦日におこなう行事内容

除夜の鐘を聞く過ごし方

除夜の鐘を聞く過ごし方
除夜の鐘は、日本の伝統や歴史に詳しくなくても、知っている人は少なくないことでしょう。

子ども達も一年のうちでその日だけは遅くまで起きていても親に叱られないという特別な日でもあり、毎年深夜のテレビ中継で除夜の鐘が鳴らされる光景を見ながら家族全員で年越しをするというご家庭もたくさんあるのではないでしょうか。

日本人にとって馴染み深い除夜の鐘撞きは、大晦日の夜から年明けにかけて鳴らされる鐘で、合計で108回撞かれます。
この108回という数字には諸説ありますが、一番有名なのは、人の煩悩の数であり、正しく清らかな心で新年を迎えましょうという思いが込められています。

全国の鐘がある寺院で撞かれるため、家に居ながら聞けるという風情も日本ならではでしょう。

もちろん、初詣をおこなう流れで鐘撞きに参加する、または目の前で響き渡る鐘の音を聞くのもいいでしょう。
なかなか普段聞けない荘厳で味わい深い音色に、まさに煩悩もなくなっていく…かもしれませんね。

除夜の鐘を聞きながら、1年を振り返ってあらゆる煩悩を捨て去りつつ、心穏やかな新年を迎えましょう。

年の湯を楽しむ過ごし方

年の湯を楽しむ過ごし方
1年の最後、大晦日の夜に入るお風呂のことを、年の湯といいます。

何か特別なことをするというわけでもありませんが、1年分の垢を落とす、汚(けが)れを落とす、厄落としをするという意味で入るお風呂で、お湯にゆっくりと浸かりながらその年を振り返り、新年を清めた体と心で気持ちよく迎えることができます。
お家では少し高い入浴剤を使う、銭湯を訪れる、または温泉に入るといった楽しみ方もよいかもしれません。

ただし、元日はお風呂に入ってはいけません。
新しい年を迎え、せっかくその年の福を招いたのに、お風呂に入ることで元日から洗い流してしまうことになります。

また、同じ理由から、洗い物など水を使うことを避ける方も多いようです。

年越しそばを味わう過ごし方

年越しそばを味わう過ごし方
年越しそばは、縁起を担いで食べる縁起食です。
「つごもりそば」「三十日そば」とも呼ばれる、そばを大晦日に食べる風習です。

細くて長いそばを食べ、翌年の健康長寿を祈願する。
また、切れやすいそばを食べることで、1年の厄災を断ち切って新年に持ち越さない、といった意味が込められています。

ご家庭で作って味わう、蕎麦屋さんで買ってお家で食べる、または直接お店で食べる、などそれぞれの楽しみ方があります。

この年越しそばを食べるタイミングですが、”年越し”だから、年を越すタイミングでしょ、と勘違いされている方もいらっしゃるようです。
正式には年を越す前の大晦日のうちに食べるようにします。

このように昔の日本人が大切にしてきた風習や考え方の背景を理解・想像して、一年の締めくくりである大晦日を過ごしてくださいね。

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