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400年、人々を熱狂させ続ける阿波踊り その魅力とは?

徳島県が世界に誇る伝統芸能、阿波踊り。そのダイナミックな踊りは多くの人を魅了し、発祥の地である徳島県のみならず、全国各地で親しまれています。

なんと阿波踊りの踊り手は全国で数十万人もいるのだとか。一体、阿波踊りの何がそんなに人を惹きつけるのでしょうか?

阿波踊りの歴史、見どころ、踊りの流派などを幅広くご紹介し、阿波踊りの魅力に迫っていきたいと思います。

阿波踊りの歴史

阿波踊りの歴史は約400年と古く、その原形は江戸時代からあったと言われています。

今では全国的に有名な「阿波踊り」という呼称ですが、それが定着したのは意外にも最近のこと。

阿波踊りの発展に尽くした林鼓浪の提言により「阿波踊り」という呼称が広まったのは昭和に入ってからで、それまでは単に「徳島盆踊り」と呼ばれていたのです。

阿波踊り三大起源説

阿波踊りの起源には諸説あります。ここでは、代表的な3つの起源説をご紹介します。

  • 盆踊り起源説

悪霊払いのための「念仏踊り」と先祖の霊を供養するために踊る「精霊踊り」を起源とする説。

  • 築城起源説

徳島藩の武将・蜂須賀家政が徳島城の城主となったことを祝って、城下町の民が踊ったことが阿波踊りの始まりとする説。

  • 風流踊り起源説

能楽の源流をなすと言われる「風流踊り」を起源とする説。

このように様々な説があり、どの説が正しいかはわかっていません。現在は、多くの要因がとり入れられて阿波踊りの形成につながったのではないかと考えられています。

日本最大規模!徳島市阿波おどりの日程と見どころ

阿波踊りは全国各地で見ることができます。中でも日本最大規模の阿波踊りのイベントといえば、徳島市の「阿波おどり」です。

徳島市では毎年8月12~15日の期間、阿波踊りが開催され、国内外から100万人以上が訪れて大いに賑わいます。10万人の踊り子が街に繰り出し、徳島市中心街一円が踊りの熱狂に包まれます。

そんな徳島市の阿波おどりの見どころをご紹介しましょう。

  • 総踊り

有名連の踊り手たちが終焉間際に集まって披露する一斉演舞。踊り子千人が合同で踊る姿は圧倒的な迫力。南内町演舞場で行われる総踊りが有名だが、近年は市役所演舞場でも総踊りが行われるようになっている。

  • にわか連

踊りを観るだけでは物足りず、「自分も一緒に踊ってみたい」という人たちを受け入れてくれる連。経験不問、服装自由で参加可能なため、誰でも気軽に参加することができる。

  • 前夜祭

徳島市阿波おどり開幕前日(8月11日)に開催される前夜祭はゆっくりと阿波踊りを楽しみたい人におすすめ。有名連から選ばれた踊り子たちが舞台に立ち、華麗な踊りを披露する。

知れば知るほどおもしろい!阿波踊りの魅力

徳島市阿波おどりの見どころがわかったところで、阿波踊りの魅力について、さらに深く見ていきましょう。

個性豊かな阿波踊りの流派

阿波踊りの振り付けはとてもシンプルで、「リズムに乗って右手と右足、左手と左足をそれぞれ同時に前に出す」という約束事しかありません。そのため誰でも気軽に踊ることができるのですが、単純な振り付けだからこそ美しく、粋に踊るのは難しいとも言えます。

そんな阿波踊りの美しい踊り方を追求していった結果、様々な流派が生まれました。中でも有名なのは「のんき調」「娯茶平(ごちゃへい)調」「阿呆調」の3つで、「阿波踊り三大主流」と呼ばれています。

  • のんき調

農民や商人の踊りから始まったと言われており、庶民的で親しみやすい雰囲気の踊り方をする流派。

  • 娯茶平(ごちゃへい)調

地をはうように腰を低く落とし、ゆったりとしたお囃子に合わせて優雅に踊る流派。

  • 阿呆調

前傾姿勢でリズミカルに跳ねるような踊り方をする流派。男性は頬かぶりをして提灯を振りながら豪快に踊る。激しい踊り方をするので「暴れ踊り」と呼ばれることも。

これら三大主流以外にも人気の流派はあります。有名なのは「苔作(こけさく)調」です。

  • 苔作(こけさく)調

腰を下ろして体勢を安定させながら手を上下に動かすのが特徴の流派で、打楽器を使い、ドカドカと激しい音を鳴らしながら踊る。そのため「ドカドカ系」と呼ばれることもある。

これらの個性的な流派は「連」と呼ばれる阿波踊りのチームから生まれました。同じ振り付けでも連によって踊り方が全く異なります。各連の個性的な踊り方に注目して観ると、よりいっそう阿波踊りを楽しむことができるでしょう。

有名な連にはファンもついているそうです。たくさんの個性的な連の中から、自分のお気に入りの連を探してみるのも楽しいかもしれません。

どちらも魅力的!男踊りと女踊り

阿波踊りの連の構成は基本的に「男踊り」「女踊り」を踊る人で分かれています。

  • 男踊り
阿波踊りの男踊り

ハッピか浴衣を着用し、腰を低くした体勢で踊る。自由奔放な動きが魅力で、うちわや提灯を持って踊ることも。「男踊り」とはいうものの、女性が男踊りを踊ることも珍しくない。女性の男踊りは男性とまったく同じ踊り方をする場合もあれば、女性らしさを活かした踊りを展開する場合もある。

  • 女踊り
阿波踊りの女踊り

編み笠を被り、浴衣を着た女性が下駄を履いて踊る。上品でしなやかな動きをしながら、すり足で前進していくのが特徴。女踊りでは一糸乱れぬ踊りの集団美を追求している連が多い。

阿波踊りを彩る鳴り物

阿波踊りの鳴り物

阿波踊り独特のお囃子を奏でる楽器のことを「鳴り物」と呼びます。

それぞれの連には鳴り物を奏でる楽器隊がおり、伝統的な旋律を守りつつ、所属する連の踊りのスタイルに合わせてアレンジした演奏を聞かせてくれます。

阿波踊りには欠かせない大きな魅力の一つと言えるでしょう。特によく使われる楽器は以下の通りです。

  • 篠笛(しのぶえ)

メロディ楽器として主旋律を担当する。澄んだ音色が印象的。

  • 鉦(かね)

踊りのリズムをリードする高音の鋭い音が特徴。テンポを変える、強弱をつけるなど、指揮者のような役割を担う重要な楽器。

  • 大太鼓

腹の底に響くようなダイナミックな音で祭りを盛り上げる。

  • 締太鼓(しめだいこ)

甲高くリズミカルな乾いた音で、心浮き立つような雰囲気を作り出し、踊り子たちのモチベーションを高めていく。

  • 三味線(しゃみせん)

阿波踊り特有のメロディを奏で、風流な雰囲気を演出する。

祭りの興奮を高める掛け言葉・囃子言葉

阿波踊りでは踊りながらリズミカルに発せられる掛け言葉・囃子言葉によって、祭りの雰囲気を盛り上げていきます。

代表的なものは「ヤットサー」で、歌の前後の調子を整えたり、踊り子同士で声をかけあって気合を入れるたりするために用いられます。「ヤットサー」という掛け声には「ア、ヤット ヤット」と掛け声を返すのがお約束となっています。

そのほかの有名な掛け言葉としては「エライヤッチャエライヤッチャ ヨイヨイヨイヨイ」「踊る阿呆にみる阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損々」などがあります。

阿波踊りを観ながら踊り手と一緒に掛け声を出すと、より一層お祭りを楽しめると思います。ぜひ掛け言葉をおぼえて、トライしてみてください。

まとめ

400年以上の歴史があり、今もなお愛され続けている阿波踊り。そんな阿波踊りの魅力をおわかりいただけたでしょうか?

阿波踊りに興味を持たれた方は、ぜひ阿波踊りのイベントに足を運んで阿波踊りの魅力を実際に体験してみてください。

本場の徳島市以外にも全国各地で阿波踊りのイベントが開かれています。中でも徳島市阿波おどりと共に日本三大阿波踊りと言われている東京都の高円寺阿波おどり埼玉県の南越谷阿波おどりは有名です。徳島市は遠いと感じる方は、こちらのイベントに行ってみてはいかがでしょうか。

そのほかにも全国各地に阿波踊りの踊り手はいますので、お住まいの近くのイベントを調べて、生の阿波踊りを観に行ってみてください。大迫力の踊りにきっと圧倒されるでしょう。

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