花嫁の華やかなウェディングドレス姿をさらに引き立たせるのが、各種アクセサリーです。
そのなかでも頭部を飾るヘッドドレスは、ひときわ良く目を引くのではないでしょうか。
さまざまなヘッドドレスのなかでも、人気が高いと思われるのがティアラです。
このページではドレスコードにおけるティアラの位置づけや歴史、その他のヘッドドレスなどを紹介しています。
ウェディングドレスの装飾品選びに迷ったとき、ぜひ参考になさってください。
ティアラについて知っておきたいこと
ティアラとはどのような装飾品のことを指すのか
女性が用いる頭の部分を飾る装飾品のことを総称してヘッドドレスと呼びます。
その種類はベールから、帽子、髪飾りなど多岐にわたっています。
結婚式・披露宴のドレス姿にも頭部を飾るヘッドドレスはつきものです。
そうしたヘッドドレスのなかでも最高の品格があり、おそらくもっとも人気が高いと思われるのがティアラです。
ティアラを日本語で訳すと宝冠、宝石をちりばめた冠、という意味になります。
女性皇族の方々が公式行事でティアラを身に着けていらっしゃるのを各種メディアで目にすることもあるでしょう。
そこまで、本格的で非常に高価なものではないまでも、女性の頭部を飾る冠上のアクセサリー全般を、一般的にはティアラと呼んでいます。
頭につける冠状のアクセサリーというと「クラウン」が思い起こされますが、その違いは半円状であるか、円状であるかということのようです。
女性の第一礼装、ローブ・デコルテで必須のアクセサリー
ティアラ・宝冠の格式の高さは、夜間の第一礼装で着用すべきものとなっていることからも見て取れます。
男性のホワイトタイ、いわゆる燕尾服に相当する、女性のローブ・デコルテ、いわゆるイブニングドレスでは頭部を飾るのに帽子でなく、宝冠(ティアラ)を用いるとされています。
ローブ・デコルテの特徴
・ティアラを用いる
・胸元が開いている
・裾が長い
・長い白の皮手袋(または服と合った皮の長手袋)
・皮製でないハンドバッグ
・扇子
・金・銀・服と同色か類似のサテンの靴
※ただし、日本の皇室では革ではなく、白のナイロン製がしきたりになっているようです。
イヤリングやネックレス、ブローチその他のアクセサリーは、必ずしも必要な物ではありません。
ただし、着ける際には上品なものが求められています。
ティアラの歴史
こうしたティアラの原点は古代エジプトまでさかのぼるようです。
位の高い人がその身分を示すものとして、コブラなどをかたどった金銀細工の頭につける装飾品をティアラと呼んだそうです。
この装飾品が時代が下るにつれて、貴石がはめ込まれたり、冠状の形になったりと変化していき、現在見られるような形状になったといわれています。
ウェディングでのティアラ着用について
ここまでに紹介してきたように、ティアラは長い歴史と高い格調があるヘッドドレスです。
結婚式や披露宴の主役たる花嫁の頭部を飾るのに、ティアラはもっとも相応しいアクセサリーといっても過言ではないでしょう。
披露宴の参列者はティアラの着用は避けるべきか?
ところで、花嫁だけでなく参列者の方もドレスアップするのにティアラを用いたいと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
明確に参列者のティアラ着用を禁ずといったマナーの文言は見当たりません。
しかし、世間一般の認識としては、参列者がティアラを着用するのは不適切というのが主流なようです。
マナーは社交を行う上で『相手に対してとるべき態度』であり、『おのおのの置かれた状況や立場次第で変わりうるもの』といわれています。
主役である花嫁の立場とお祝いに来たゲストである自分の立場、周囲の人がどのように受け取るかなどを考えると、参列者の方はティアラの着用を避けた方が無難です。
ティアラ以外のヘッドドレス
花嫁が必ずティアラを身に着けなければいけないわけではありません。
また、参列者の方もティアラ以外にどのようなヘッドドレスがあるか、知っておくことで参列時のコーディネートの幅が広がります。
以下によく見受けられるヘッドドレスを簡単に紹介していきましょう。
ティアラの系統ではクラウン(筒状のもの)、上記の写真のようなマリアティアラ(ネックレスのような形状で額を飾る)などがあります。
これらはどうしても華美なものが多いため、参列者は遠慮した方が良いと思われます。
また、花のヘッドドレスもあります。
生花、プリザーブドフラワーやドライフラワーなど素材にも種類がありますが
参列者の立場であれば、生花の髪飾りは避けましょう。
全体として派手でなく、控えめなものでも、生花は花嫁の特権として扱われているようです。
そのほか、コーム、バレッタ、かんざし、ヘアピン等のさまざまな呼び名で呼ばれますが、髪留めを飾り付けたものもあります。
華美に装飾したものは、おおむねビジューコームという名が一般的なようです。
こちらは派手になり過ぎなければ、参列者の方も問題なく着用できるでしょう。
またカチューシャでも、カジュアルさを感じさせないものなら、披露宴のような改まった場でのヘッドドレスとしての使用も可能なようです。